続いては、今回出演者として参加してくださった8人にも感想をいただきました!
☆赤松真治さん
演劇に携わるのは久々だったのですが、こんなにも充実した2週間になるとは思いませんでした。演じる楽しさももちろんですが、演劇を通して誰かと繫がる面白さも強く感じる事ができました。
キャストさんともスタッフさんとももっと話していたいし笑っていたいし、もっと多くの時間を過ごしたいと毎日のように思えました。
同じメンバーでも、他の劇場での企画であればここまで素敵な時間にはならなかったと思います。
★荒引麻巳子さん
始まる直前に胸がバクバクしていたのが、舞台に出た瞬間に役が憑依してきた5年前。今回はゲネプロでは緊張がなく、ただただ楽しいという気持ちから始まり、11時の回では舞台上で意外と緊張していると気づき、そんな変化も面白かったのですが、役を含めた自分や舞台上を、俯瞰して見ていたからこそなのだと公演を終えて気づきました。
思えば5年前は、これからの生き方を模索していた頃の出演。悲しみや怒りや諦めを濃く含んだ役どころだったこともあり、爪痕を残す!くらいの気持ちで挑んでいました。今回は、みんながこうするなら私はこうしよう、一体感やひとりの人間の中にある多面性を、8人の掛け合いによって表現できる面白さを感じながら、クリエイションできる楽しさと喜びで真っ直ぐ突き進んだような気がします。作・演出の大池さんからは、いつも安定感がありましたとお言葉をいただき、なるほど。自身の現在地も確かめることができました。
WSオーディションのとき。大池さんの表現の捉え方やフィードバックは観点が面白いし、為になるし、これは絶対に参加したいなぁと思っていて。日常生活に戻った今も、大池さんが言ってたのはこういうことか!と気づくこともあり、些細なあれこれを取りこぼさない人なんだなと改めて感じてます。もっともっと、ご一緒にクリエイションしてみたいです。
キャストのみなさんも、毎回の稽古でアイデアがどんどん出てくるし、あれこれと試していく姿が印象的でした。明るくて面白くていい人たちで、このご時世、稽古場以外の交流も持てなかったけれど自然と仲が深まって。みんなと天馬くんになると、なんとも言えない安心感がありました。
友だちとも違う、同志とも違う…本番直前にみんなが撮りためた写真を見ていると、懐かしくて切ない気持ちになります。
妊娠中でも出演する機会をいただけて、なにも手放さなくていいのだと、今じゃなきゃだめなんだ!と強く思ったときに叶えられることがあるのだなと、キラキラした気持ちでいっぱいです。そういえば劇中では、少年だった天馬くんは、大人になってから自転車で種子島まで行く決意をしていたなぁ。
今回、出演に向けて前向きに動いてくださったキラリふじみの皆様、大池さん、かなやんさん、スタッフの皆様、そして一緒に出演してくださったみなさま。
たくさんの人のおかげで、わたしは今ここにいる、なんて素晴らしくて有難いことなんだろう。
☆狩野瑞樹さん
参加しての感想は、
まず、参加できてとても嬉しかったです。貴重な機会に恵まれました。稽古場のみなさんがとても暖かくて、毎日楽しく参加できました。ここまでリラックスして稽古に臨めることはあまりなかったので、新鮮でした。
1人の人間を8人で演じるということで、8人いるけどすべての会話が天馬君と誰か、もしくは天馬君どうしが喋っているという感じだったので、やっていて難しかったです。今までやってきた、登場人物同士で喋ることの方が楽で、今回ならではの苦戦をしたなと思っています。でもなにより皆さんの声や動きがとても素敵で、同じ天馬君をやっているけどそれぞれの天馬君が皆さんの中にいて、ほかの天馬君から影響を受け続けて芝居するのが本当に面白かったです。
またキラリふじみに訪れたいですし、今回関わった皆さんともまたどこかでお会いできたらいいなと思います、本当にありがとうございました。
★桜井由美子さん
まずは、コロナ禍にも関わらず、市民の演劇事業を開催してくださったキラリ財団に感謝いたします。
中止、延期、縮小の自治体がほとんどの中、キラリは果敢に攻めているなあと感じました。「セブンスター」はひと筋の希望で、作品の内容や演出家のこともよく知らぬまま、とにかく応募せねばと書類を郵送しました。
今回「朗読劇」とのことでしたが、ただの朗読で終わるはずはない、という確信に近い予感がありました。それは、昨年の「群読音楽劇 銀河鉄道の夜」が、「群読」のイメージから良い意味でかけ離れていたからです。とても新鮮で得難く楽しい経験ができ、キラリに大きな信頼感を持っていました。
「ただの朗読ではない」との予感は当たりました。オーディションで演出の大池さんが、「動けるところは動いていきたい」とおっしゃったのです。
稽古が始まってからは、驚くことばかり。7人の若者から私一人1~2世代歳がかけ離れていることにまず気付きました。8人で1人の若者を表現するのに、いったいどうやって調和させていくのでしょう。そして、初回に全体の三分の一ほどの演出がついてしまうスピード感。これは大池さんのプランがしっかりとできていたこと、参加者がすぐに指示通り動けたことから可能になったのだと思います。
大池さんはとても素敵な演出家です。確固たる芯をお持ちと想像しますが、決して感情的になることなく、役者ときわめてフラットな土俵に立ち、指示をしたり話をしたりしてくれます。そして、それを体現する参加者の皆さんからも学べるところがたくさんありました。
こう書いてくるといかにも真面目一途にやってきたようですが・・・もちろん真剣にやってきましたが、実際はとにかく楽しかった!
今回の経験は、これから色々なところに生きてくるでしょう。
また、キラリがこれからも新しい試みに挑戦して、市民を楽しませてくださいますよう、ぜひよろしくお願いします。
☆長田健生さん
とても、楽しかったです。また、皆さんに会える日を楽しみにしています。ありがとうございました!
★檜山明音さん
はじめての舞台ということで、表現の仕方をはじめ分からないことが多くありましたが、どなたも快く優しくたくさんのことを教えてくださり、大変勉強になりました。非常に温かい雰囲気で、皆で作品を作っていくという過程がとても楽しく面白かったです。
私は夢を諦めたり、安定を求めたりというところがあり、作品や参加者の皆さんと接する中で、自分の人生に本気になれていないことに気付かされました。天馬が種子島を再び目指したように、私も自分自身の人生を見つめ直し、何か目標や本気になれることを見つけたいです。
最後に、自分の好きなことに本気で取り組んでいる参加者の皆さんを尊敬しています。私も役者の道を志したいと思うほどに、皆さんに心を動かされました。ありがとうございました。
☆宝保里実さん
1人芝居を8人で演じる中で、大池さんの演出の「周りを見る開けた集中力」というのが印象に残っています。
自分だけに閉じこもらず、身の回りのことを無視せず受け入れること・開いた身体でいることを考えるのは、自分にとって実りのある機会になりました。
最後まで前向きに作品に取り組めたのは、関係者の皆さまのあたたかさと真摯な姿勢、そして何よりキラリふじみのこの上なく良い環境があってのことだったと思います。
舞台芸術は、出演者やスタッフ、劇場、そしてお客様と繋がり合って初めて成り立つということを改めて痛感しました。
★松尾玲香さん
それもひとえに、温かい座組、贅沢な創作環境、素敵な作品、そしてキラリ☆ふじみのスタッフの方々の支えがあったからこそだと思います。
キラリ☆ふじみには本当に素敵な人ばかりが集っていました。こんな素敵な場所だからこそ多くの人に愛され、地域に根ざした芸術の場になっているのだなと実感しました。